マンション管理Q&A
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Q:マンション管理組合の役員です。 先般の暴風により、駐輪場の屋根が一部飛ばさ     れ、駐車場に止めていた車にあたってしまいました。この車の所有者(組合員)か     ら、「所定の駐車場に止めていたところ、駐輪場の屋根が飛んできて破損したのだ     から、管理組合が修理代を負担すべきだ。」と、理事会に対して修理費用の請求が     あったのですが、修理費用を支払わなくてはいけないのでしょうか?  

A:それは困りましたね。 まず、駐輪場は全区分所有者の共有物で、管理や修繕等を管理組合が行っていますが、論点を明確にするために、管理組合の構成員が全区分所有者であることから、駐輪場は管理組合が所有し管理・修繕している設備(工作物)と考えます。
 そのうえで、組合員からの請求内容を整理すると、①管理組合所有の駐輪場の屋根の一部が暴風で飛んだ。②それが駐車場に止めていた車にあたって、車両を破損させた。③管理組合が定めた駐車位置に止めていて破損したのだから、自分(車両所有者)が修理費用を負担する必要はない。④修理費用は、破損の原因となった駐輪場を所有する管理組合が負担すべきだ。ということですね。
    この状況からすると、車両の所有者(組合員)に破損の責任がないことは分かりますね。では、管理組合が修理費用を負担しなければならないのか、というと、すぐには結び付きません。民法(717条)でいうところの工作物責任というのが、今回の事例では判断基準になります。
    工作物責任とは、「工作物(駐輪場)の瑕疵が原因で他人に損害を与えた場合には、工作物の所有者(管理組合)が損害賠償責任を負う。」というものです。
    したがって、駐輪場の所有者である管理組合は、駐輪場に構造的な瑕疵がなければ、損害賠償責任(修理費用の支払い義務)を負うことはありません。しかし、事例では暴風で屋根の一部が飛んだということですから、駐輪場の老朽化が原因で、本来備えているべき耐風性能を欠いていたということになれば、駐輪場に瑕疵があったということになります。その際には、所有者である管理組合が修理費用を負担しなければなりません。
    理事会としては、駐輪場の過去の修繕記録なども含めた管理状況を十分に確認したうえで、車両所有者(組合員)と話し合ってみてはいかがでしょうか。」  

 

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